
ドーモ!ぬま畑です!
さて、今日はずっと気になっていた「東京ディズニーリゾートの年間パスポート(年パス)」について触れてみようと思います。
コロナ禍で年パスが休止になってから、もう5年ほどが経ちますが、再開の目処は経っておらず、東京ディズニーリゾート公式サイトの「よくあるご質問(FAQ)」でも、以下のようにハッキリと書かれています
「年間パスポートの販売は、現時点で未定です。当面、年間パスポートの販売再開の予定はございません。」
(東京ディズニーリゾート公式FAQより)
また、メディアの取材などでは、オリエンタルランド側が「現状の運営体制では従来の年パス制度の再開は難しい」ことを認めつつも、ユーザーにとって重要な存在であることや、新たな券種の可能性を示唆しています。
日本経済新聞の取材で2020年から休止中の年間パスポートについて「再開には(現時点で)踏み切れない」と述べた。客単価が上がるなか、混雑緩和による来園者の満足度向上を重視していく考えを示した。
一体なぜ、年パスは戻ってこないのか?そして、どうしたら再開できるのか?ファン目線で考えつつ、色々とリサーチした内容をまとめてみました。
年パスが再開できない3つの主な理由

調べてみると、単純に「混雑するから」とか「お金の問題だから」だけじゃなく、もっと根っこの部分に理由があるようです。
大きく分けて3つほど挙げられます。
1. システム面から見た年パス再開の難しさ
コロナ以降、東京ディズニーリゾートは アプリやディズニーリゾートの公式サイトを使った日付指定チケット&事前予約制 が完全に基本になりました。
ここに「いつでも行ける年パス」を戻すと言いますか、”付け加える”となるとシステムの仕組みそのものを大きくいじる必要が出てきます。
考えられることとして、システムもですが、運用や運営の仕組みも大きく変える必要があり、例えば年パス専用の予約枠を作ったり、抽選や利用制限を組み込んだり、本人確認や不正利用対策も必須・・・つまり、今の仕組みの延長では運営の方が回らないというのが実情みたいですね。
結論として、今のシステムとの相性の悪さが年パスを再開出来ない要因の一つだと思います。
アプリに関して少しだけ余談
ちなみに、アプリの話だけで言うと少しだけわかってることがあります。
僕自身の話で恐縮ですが、現在所属している会社でITチームの一員として就業しており、開発に関してあくまで私的な見解ですが、現TDRのシステムに年パスの仕組みを組み込むとなると、恐らく億単位どころじゃないお金が動くのではないかと言い切れます。(OLCだし、最終的にペイは出来るでしょうけどね…)
OLCは自社開発か受託開発をしてるかはわかりませんが、さらに大量のアクセスを耐えうるサーバーを用意して且つセキュリティも考慮し、開発チームを組んで慎重に開発するとなると、年数も人手も相当なリソースが必要になってきますね・・・
年パス自体の仕組みもですが、アプリの面だけでもかなり骨が折れるのは容易に想像できます。
これだけ年パスを封印しているのはコロナの影響と言うよりかは、現在のシステム状況に合わせたしがらみが生んだ結果と言わざるを得ないですね。
更に詳しく考察を書くことも可能ですが、一旦はこのへんで(笑)
2.利益重視の戦略と年パスの相容れなさ
ここ数年のオリエンタルランドは「混雑を抑えて客単価を上げる」という方向性を明確に打ち出しています。
年パスだと来園頻度は確かに高くなるでしょうけど、1回あたりの消費が相対的に少なくなりがちで結果として、ビジネス的には「1デーパスの利用客の方がありがたい」(相対的な利益が確実に上がる)という判断に傾きやすいということですね。
・・・ただ、ファン目線からすると「利益が出にくいから」という理由はどうしても言い訳っぽく聞こえてしまうのも事実です・・・まぁそれはまた後ほど語ります。
結論として、公式が思う収益とファン需要のズレがあると言わざるを得ないですね。
3. 混雑と公平性のリスク
「せっかく年パスを買ったのに、予約が取れない」
「一般チケットが取りにくくなった」
もし年パスが再開して、仮に今のシステムのまま予約しようとしたら上記のような不満や不公平感が出て、それはすぐさまSNS等であっという間に広がります。
年パス再開の障壁として、混雑や安全面のリスクだけでなく、顧客満足度を下げてしまう可能性が運営側としては大きなハードルになっているのを危惧しているのだと思いますね。
結局のところ、混雑と公平性のリスクを取った結果、年パスを再開しても、メリットよりもデメリットの方が大きくなるという決断に至っていると言えますね。
公式見解と再開の可能性は?

お伝えした「今のシステムとの相性の悪さ」、「収益とファン需要のズレ」、「混雑と公平性のリスク」とまぁ厳しい三重苦となっていて、再開に踏み切れない・・・というのが現実なんでしょうね。
これらが障壁となり、OLCの公式コメントでは、再開の予定は「未定」としているのではと思われます。(もちろん他にもいろんな要因があると思いますけどね)
ただし、「平日限定」「時間帯限定」など、新しい年パスの仕組みは検討されているという声もあるようですが、真偽は不明です・・・
実際、海外パークのように「Magic Key」方式(複数ランクの年パス)が導入されれば、再開の可能性は十分にあるはずですが、それは正直な所、憶測の域を出ないですね・・・┐(´д`)┌
また、2027年以降の新エリア拡張で収容力が増えれば、運営上のハードルも下がるのではないか?とも思っていますが・・・それも確実ではないでしょう。
つまり、現時点のままでは、仕組み的にもシステム的にも再開は出来ないということですね。
一ファンとしての正直な気持ち

ただ、ここで僕自身の気持ちを言わせてもらうと・・・。
仮に上記でお伝えした(あえて言いますが)苦難を当てはめたとして、「利益的に不利だから」「システムを組み込むのは大変だから」って理由は、どうしても言い訳にしか聞こえないんですよね・・・
長期的なブランドやファンとの関係を大切にするなら、年パスはただの赤字要因じゃなくて「熱心なファンをつなぎとめる投資」だと思うんです。
しかも、ディズニー自体が「完成しないテーマパーク」を掲げているのにもかかわらず、年パスに関しては「現状維持でいいや」と見えてしまうんですよね。
これって本当にディズニーらしい姿勢なのかな?と疑問に感じています・・・。
正直なところ今のOLCは現与党政府と似てるところがあって、できるのに言い訳を探して”やらない”という選択肢を取っているようにしか見えないんですよね。
やろうと思えば年パス再開に向けた工夫はできるはずで、例えば・・・
- 平日限定パス(値段は今までの年パスの価格据え置き)
- 夕方以降限定パス(アーリーやイブニングの感じ)
- 抽選販売で人数制限をかける
- 商品を買うには別途追加料金でも良いかも?
等々、完全復活は難しくても、ディズニーらしい柔軟な形を取ってもらえたなら、再開できる余地は十分にあるはずなんですけどね。(冒頭でお伝えしたシステム的なものを組み込むのは投資として考えてもらうとして)
なーんかただただ頭が硬いような気がしています。
まとめ
とはいえ、年パス再開が難しい理由は理解できます。現実的に考えて「回収ができない」=「運営が怪しくなる」という可能性も少なくありません。
・・・でも、ファンとしては「できない」じゃなくて「どうしたらできるか?」を考えてほしいんですよね。
目先の利益にとらわれず(素人考えなのでそうではないかもしれませんが…)、ファンと一緒に未来を描いていくのが本来のディズニーの姿じゃないでしょうか?
・・・とにかく、年パスが再び帰ってくる日を信じつつ、これからもディズニーリゾートの動きを追いかけていきたいと思います。
ちなみに、USJで年パスがすんなり出来てるのは経営戦略の違いでもあり、ターゲット層の違いですね。
USJ(地元リピーター重視戦略):関西圏・中京圏からの地元ゲスト(リピーター)の比率が高いビジネスモデル。
TDR(遠方ゲスト・高単価戦略):全国・海外からの遠方ゲストの比率が高いモデル。
他にもあるでしょうけど、大きく違うのはこれですね。
考え方(経営戦略)が全く違う両者なので同じテーマパークという括りですが、「りんご」と「みかん」くらい全く別物と言ったところでしょうかね。。┐(´д`)┌
だから再開できないというのは「うーん」って思ってしまう。。。
それでは最後までご覧いただきありがとうございました。