
ドーモ!ぬま畑です!
いきなりですが、正直に告白します。僕は以前、「イッツ・ア・スモールワールド」というアトラクションを少しだけ見くびっていました・・・
「結局のところ、子供向けのアトラクションやん?」
「ただボートでゆっくり回るだけだし…退屈…」
「小さな世界が色んな言語で歌われてるだけでしょ?」
以前は、そんな風に思っていました。
(本当にすみません)
しかし!舞浜に住み始めて月イチで交互にディズニーランドとシーへ通っている我々夫婦が、ランドの時は必ずこのアトラクションに乗るのですが、ふと、あることに気づいたんです。
今日は、その告白・・・ではなく、イッツ・ア・スモールワールドの魅力を語らせて貰えたらって思います。

なお、先に結論として、「イッツ・ア・スモールワールドは現代社会を強く生き抜いていくために必要な最高の処方箋である」と言えるとだけお伝えしておきます!
それでは本編行きましょう!
大人のための「戦略的休憩所」としての、天才的な設計

イッツ・ア・スモールワールドの魅力を語る前に、まず、このアトラクションが子供向けなだけではなく、いかに「大人」にとって実用的か、という現実的な話をさせてください。
パークで過ごしていると、どうしても「スキマ時間」が生まれますよね?
例えば、人気アトラクションのDPA(ディズニー・プレミアアクセス)を取得して、その時間まであと30分だったとします。または、モバイルオーダーで頼んだフードまであと20分とか・・・。
そんな時、あなたならどうしますか?
「休憩がてらベンチで休む?」
「アプリで次のアトラクションの計画を練る?」
「ポップコーンワゴンに並ぶ?」
それらも一つの選択肢として大いにアリです!・・・ただ、僕の提案は「そのスキマ時間、イッツ・ア・スモールワールドに行きませんか?」ということ。
待ち時間が比較的短く、人の流れが早いのですぐに乗れる。そして何より、夏は涼しい(冬は暖かい)空間で、座ってゆっくりと過ごせます。これは、”体力をすぐに消耗する大人”にとって、最高の「戦略的休憩所」でもあるんですよね。
兎にも角にも「イッツ・ア・スモールワールド」は、そんなスキマ時間に完璧にフィットするんです。
そして、一人でインパした時も、その価値は絶大です!
プラズマ・レイズ・ダイナーのようなカウンター席のあるレストランと同じように、一人でも全く気兼ねなく利用できるのもポイントとして高いですね。
少し前にリニューアルして、ディズニーキャラクターたちもアトラクション内に散りばめられています。彼らを探すという、大人でも楽しめる「少し楽しい軽いミッション」をこなすのも吉です。

ただ・・・この「軽いミッション」、実はものすごく奥が深いんです。軽いミッションとか言いながらある意味、軽くないミッションなのかもしれません!笑
講談社から出ている書籍「もっと知りたい!東京ディズニーランド くわしすぎる大図鑑」によると、2018年のリニューアルで追加されたディズニーキャラクターは、なんと約40体 。
シンデレラやアラジン、ムーランやアリエル、アナとエルサといった仲間たちが、世界中の子供たちに交じって、もっとにぎやかでハッピーな船旅を演出してくれています 。

そして、ここからが重要です!
アナハイムや香港のディズニーランドにもキャラクターが登場するバージョンはありますが、『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』『ヘラクレス』『メリダとおそろしの森』のキャラクターが登場するのは、世界中で東京ディズニーランド”だけ”なんです!
これは、僕らが体験しているクルージングが、世界でも特別なものであるという証拠なんですよね。次回乗る時は、ぜひこの「東京限定」のキャラクターたちを探してみてください!
・・・と、ここまで語っておきながら、本当の価値はそこではありません!!(勿論上記も尊いのですが…)
今の”壊れた世界”だからこそ、心に響く歌「小さな世界」

僕が本当に伝えたいのは、ここからです。
あのボートに乗り込み、音楽が流れ始め、世界中の子供たちの歌声に包まれるあの瞬間――。なぜ大人になった今、あのシンプルな体験が、こんなにも心に響くのでしょうか?
そのことについて考察というか一度立ち止まって考えてみたんです。答えとして導き出されたもの・・・それはきっと、僕たちが普段、あまりにも複雑で、時に「壊れた世界」を生きているからなのだと思うんです。
スマホを開けば、誰かを責める言葉や、対立を煽るニュースが目に飛び込んできて、政治や国際情勢に苛立ち、どうしようもない無力感を覚える。。。そんな日々の連続で、僕らは知らず知らずのうちに”しんどい思いをして”心が固くなり、ささくれていってるのではないでしょうか。
そんな時に、イッツ・ア・スモールワールドにいくと聞き慣れた”あの歌”が聞こえてきます。
「世界中だれだって 微笑めば仲良しさ みんな輪になり手をつなごう 小さな世界」
・・・もちろん、綺麗事だってわかっています。

今あなたが思う通り、文化も思想も違う僕らが、本当に心の底から手を取り合うなんて、現実には無理なのかもしれません。僕もそう思います。
・・・でも、だからこそ、です!だからこそ、僕らはこのイッツ・ア・スモールワールドという場所に価値を、心の癒やしを見出すのではないでしょうか?
複雑すぎる現実の中で、僕らは「どうせ無理だ」と色んなことに諦めることに慣れてしまいました。
しかし、この数分間だけは、僕らが子供の頃に信じていたはずの、あまりにシンプルで、あまりに美しい「理想」の姿を、強制的に見せつけられる。
それは「やすらぎの空間」であると同時に、固くなった心を優しく和らげてくれる、癒やしの体験だと僕は思っています。
これは、日々のノイズで麻痺した感性をリセットし、「本来、世界はこうあってほしい」という、自分の中の純粋な願いを”再確認”するための、戦略的な時間なのではないかと感じています。

だからイッツ・ア・スモールワールドに乗りたい、あの歌を聞きたいと、無意識に感じてるのではないかと思っています。
そして、このアトラクションの魅力は、ボートを降りた後(乗る前)にも続きます!
次にファンタジーランドを訪れた際は、ぜひ建物の外観にある、あの巨大な「スモールワールド・クロック」に注目してみてください。

実は、15分ごとに時計の左右の扉が開き、兵隊たちが現れてファンファーレを奏でます 。それを合図に、中央の扉から世界中の子供たちの人形が登場する、小さなショーが始まるんですね 。
さらにマニアックな話をすると、時計の下にある砂時計も、このショーと連動して15分ごとに上下が反転します 。一瞬でひっくり返るので、注意していないとほとんど気づけない、まさに「知る人ぞ知る」秘密なんです!
おわりに:イッツ・ア・スモールワールドは鎮静剤?

イッツ・ア・スモールワールドは所謂”アトラクション”ではないのかもしれません。現代社会で戦う僕たちのための”鎮痛剤”なのではないかと。
未来に不安な時も、仕事に疲弊した時も、そして、世界の在り方に苛立ちを覚える時も。ここに来れば、心を一度リセットできる。
「イッツ・ア・スモールワールド」は、僕らにとって、ただのアトラクションではなく、複雑すぎる現実から心を一時的に守ってくれる、最高の「鎮痛剤」のような場所なのだと、僕は思います。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました!また見てくださいねノシ